はじめに
1 スクールセクハラについて 伺います。
 文部科学省によると、<スライド①-1>、わいせつ行為やセクハラで2016年度中に処分を受けた公立学校の教職員は、過去最多の226人だそうです。<スライド①-2>うち、半数近くは自校の児童生徒が対象だったとのことで、依然として学校内で起こるスクールセクハラがなくならない実情が浮き彫りとなっております。

(1)わいせつ行為等に係る懲戒処分等について<スライド②>
千葉市においても、わいせつ行為等に係る懲戒処分等の一覧によると、平成28年度に
3件の懲戒処分があります。教育行政に対する信頼を大きく損ねるセクハラ行為は厳正に対処することが求められます。
最初に
>事案発生時の対応 について伺います。
ア セクハラ事案が発生した際の対応について、決められたフローはありますか?
以降は自席にて一問一答にて行います。ご答弁よろしくお願いいたします。

セクハラ事案が発生した場合、被害者保護を第一優先とし、事実の確認方法や事後対応を視野に関係各課と連携を図り臨機応変に対応する体制を整えます。また、学校運営に支障がないよう、学校支援体制をとります。具体的にはスーパーバイザーやカウンセラーを派遣し、児童・保護者・教職員の心のケアを図っております。
さらに、教育委員会や青少年サポートセンターなどからも職員を派遣し、登下校や授業中の見守りなどを行い学校の安定化に努めて参ります。

セクハラ事案の内容によって 臨機応変に対応することは理解できますが、基本的なフローは明確化すべきではないでしょうか。相談したあと、どのような体制で解決に向かうのかが、不明確な状態では、相談できないと考えます。

次に、
>第三者委員会の設置について<スライド③> 伺います。
神奈川大学『学校におけるセクシャル・ハラスメントへの対応の実態と課題』によると
役職についている人を相談員としてあてている場合、解決に繋がるのが難しいとしており、第三者として位置づけられる人を登用することを視野にいれること、誰がみてもわかりやすいシステムとして図式化することなどが提案されています。

NPO法人「スクール・セクシュアル・ハラスメント防止全国ネットワーク(SSHP)」代表の亀井明子さんも、自治体には、いじめや体罰の調査のように弁護士などの専門家による「第三者委員会」を置くべきだ、としています。「身内で身内は裁けない。被害者の相談から事実関係の調査まで、第三者委員会に依頼したほうが解決しやすくなる」との記事がありました。

いじめや体罰の調査では「第三者委員会」がよく登場しますが、事の重大さを考えたら、スクールセクハラにこそ第三者委員会が活用されるべきです。
イ 教職員によるスクールセクハラの疑いが出てきたら、その教職員や学校と関わりのない弁護士などの専門家による「第三者委員会」を作って 初動から調査にあたることを提案したいと思いますがいかがかでしょうか。

教育委員会は、各学校を指導・監督する権限を持ち、事実を解明する責務があることから
教職員によるスクールセクハラの疑いが生じた場合、教育委員会が学校と保護者の間に立ち、迅速かつ丁寧に当該児童生徒や保護者、教職員から直接話を聞き事実の確認をしています。また、学校問題解決に向けては、弁護士相談を勧めており、第三者委員会が初動から調査に当たることは必要ないものと考えております。

教育委員会においてしっかりおこなっているとのことですが、私たち市民から見ると、教育委員会は身内です。弁護士相談を進めることは良いですが、そうであれば相談から弁護士が関われる仕組みづくりが必要と考えます。

次に
(2)体罰及びセクシャル・ハラスメントに関する実態調査(以後セクハラ調査と呼びます)について伺います。
わいせつ行為に及ぶ場合、日常から傾向があると考える方が自然です。
セクハラ調査は、セクハラの抑止力となり、セクハラ防止に対しての意識が高まるとの効果が期待されている大切な調査と認識しております。本調査により、個々の救済が進むことと同時に、生徒も含め、どんな行為がセクハラなのかを認識していく機会となり、具体的に相談できる体制を伝えられることも本調査の効果と言えます。

ア セクハラ調査でこれまでのわいせつ行為等に係る懲戒処分があった案件の兆候はあったのか?また、アンケートの結果をどのように評価しているのか。伺います

体罰、セクシュアルハラスメント調査では、特別の情報はありませんでした。このことから、より実態に即した情報が得られるように、アンケートを改善する必要があると認識しております。

>セクハラ調査の実施方法について
現在は、<スライド④>小学校、特別支援学校では、児童が自宅に持ち帰った調査票を保護者とともに記載し、学校で設定した日の朝の会で回収。中学・高校では、学校で設定した日時に調査票を配布し、生徒が記載した後、直ちに回収。回収時には、学級担任は、氏名や記載された内容が見えないよう、回収用封筒に調査票を入れさせ、封印して管理職に提出。その後、管理職が、調査票に記載された内容を全校の集計用紙にまとめ、教育委員会に提出という方法で、行っていると以前にご答弁を頂いております。
しかし、仮に担任が加害者の場合には、直接児童から受け取ることとなり、正確な情報が上がらないのではないかと懸念します。

 また、担任による回収方法や集計者が校長・教頭などの責任者であることに対する問題点も指摘しており、試験的にでも一度は第三者機関を活用しての調査を行うべきとご提案しております。

3年前の私の一般質問の際には、「児童生徒のプライバシーを守ることや回答しやすい環境をつくる上で、担任が記載された内容に直接目を通すことがないよう、回収方法や集計方法に特段の配慮をする必要があると認識。学校長または教頭が集計及び報告することについては、自校における体罰、セクシュアルハラスメントの実態を把握でき、速やかな事実確認や具体的な指導及び防止策などに取り組むことが可能になる」、第三者機関を活用としての調査については、「学校において適切な調査集計を行っておりますので、現段階では第三者機関での実施は考えておりません。」との答弁をされておりました。
また、2年前の決算分科会では3人の懲戒処分者があったことを指摘し、再度外部の第三者機関による調査を要望しましたが、その際にも現状のやり方で2~3年様子をみてから検討したいと回答を得ております。

SSHP代表の亀井さんは、「教職員の不祥事は校長も処分対象になるため、もみ消しはよくあること」と指摘しています。改めて伺います。

イ 現在行っている回収の際の特段の配慮とは何か?学校長または教頭が集計報告することで揉み消されることは絶対にないと言い切れるのか?試験的にでも一度は第三者機関を活用しての調査を行うべきとの提案についての現在のご見解を伺います

特段の配慮についてですが、調査票を封筒に入れて提出することや、学校全体で回収日時を設定し、学級担任に氏名及び記載内容が見えないよう回収用封筒に入れさせ、すぐに封印して管理職に提出するなど回収方法を工夫しています。また、今後、学校を経由せずに
教育委員会に直接提出しても良いことを全保護者に周知し、疑念をもたれないように努めて参ります。

教育委員会へ直接提出できることで、加害者が担任であるケース、学校に知られたくない場合に提出しやすくなることは大いに期待できます。教員の多忙が問題になる昨今に、1000人規模の学校もある中、教頭先生の負担は調査の集計ひとつとっても、このような大事な調査であるがゆえにおろそかにはできません。セクハラ調査を形式的なものでなく、実質的な効果を上げるため、また、教員の業務負担軽減のためにも、第三者機関による調査を一度、取り入れることを強く要望いたします。

次に
>H29セクハラ調査を踏まえた今後の対応について<スライド⑤>
伺います。
再発防止の対応がどのように取られるのかが重要です。各校では、相談窓口設置と相談員の指名を行ったこと、教育委員会では、リーフレットや「不祥事から身を守るためのセルフチェックリスト」の活用があげられています。2年前の3人の懲戒処分後は、セルフチェックシートによる個別面談などにより、再発防止に取り組んできたと認識しておりますが、その後の各校での面談状況とその効果について、お示しください。

各学校では、管理職が人事考課面接を年3回実施することとしており、その際には必ず「不祥事から身を守るためのセルフチャック」を活用し、不祥事防止のための個別面談を行っています。個別面談を通して、教職員一人一人が改めてセクハラ防止に関する意識を高めるとともに、管理職としても今後の指導に活かしていけるものと考えております。

スライドのチェックシートご覧ください。本年に入り、懲戒処分の指針から標準的な処分量を追加で掲載し、更に今後は実際の処分事例についても追記し、より現実的な例で示すことでセクハラ防止についての意識を強くもつように改善を図られていると伺いました。今後効果があがることを期待します。

次に、セクハラに関する
(3)相談体制に関して <スライド⑥>伺います。
ア 各校及び教育委員会のセクハラ相談窓口の相談員は誰がやっているか?どのような研修をしているか?お示しください。

各校では、主に養護教諭や教務主任、生徒指導主任が、教育委員会では、学校において児童生徒の指導や教育相談の経験がある職員がそれぞれ相談員となっております。学校における相談員は、教育センターで開催される教育相談等の研修会に参加し、聞き取る技術の習得に努めるなど、スキルアップをしております。

現在HPには以前にはなかったセクハラ相談窓口が掲載されており、一定の評価は致します。しかし、専用窓口というよりは、教育委員会の担当課で受け付けてくれるだけという印象です。まだ、専門的なセクハラ相談が受けられる状況とは思えません。
セクハラの相談には二次被害などを起こさないためにも、特別なスキルが必要と考えます。専門の相談員が対応するか、相談スキルを身に付けるための専門的な研修の受講を要望いたします。更に伺います。
イ 児童生徒や保護者に向けて、相談窓口についての周知・啓発を行っていますか?

本年度新たに、千葉県警察やNPO法人などの、性犯罪に関する相談窓口の紹介一覧を作成し、「体罰・セクシュアルハラスメント調査」の際に、保護者及び教職員に配布して周知啓発を図りたいと考えております。

親・本人は学校内でセクハラ相談員として、養護教諭や教務主任、生徒指導主任が位置付けられていることを知らないのが実態です。今後セクハラ調査の実施時などには、相談員は誰なのか、明確に周知することを要望します。

次に
(4)未然防止の対策について 伺います。
対策が実行されるのを待っている間にも、学校に通う子どもは例外なく被害に遭う可能性があります。年齢が低いほど、自分が先生にされていることをどう名づけて言葉にしたらいいのか分かりません。子どもたちは、スクールセクハラというものがあることを知っておく必要があります。
また周囲の大人は子どもがいざという時に逃げたり、ノーと言えるよう、伝えるべきと考えます。

ア 性教育はセクハラに対応できる学習内容となっているか?事例紹介をして、学校の先生、部活動の顧問など、指導者・権力者から受けた場合にも、悪いのは児童・生徒ではなく告発してよいことがそれぞれの年齢に合わせて伝えられているか?お示しください。

子どもたちがセクハラ等に毅然とした態度で行動できるよう、中学校保健体育科などにおいて、異性の尊重、性情報への対処など性に関する適切な態度や行動のせんたくの必要性を指導しております。

中学校保健体育についてのみお答えいただきましたが、現在の性教育ではセクハラ防止に関連した情報は伝えられないことがよくわかりました。小学校の保健でも体の変化を取り扱うと認識しておりますが、カラダの変化や成長について学習する際には、子どもたちが自分自身のカラダのこととして、とらえていく必要があります。性教育と構えるのではなく、リプロダクティブの観点からも、プライベートゾーンは自分だけのものであり、自分で管理するものという意識をつける教育が必要と考えます。教育指導要領を理由に伝えないのは責任逃れであると感じます。今後の改善を望みます。

つぎにこちらの記事をご覧ください。<スライド⑦>
>体操服の下に肌着禁止?小学校のルール変?心配な親も とあります。
 児童・生徒の体操服着用時の肌着禁止についての疑問の声がネット上でひろがりました。体操服着用の際に肌着を着たまま汗をかくとカラダが冷えるからとの理由だそうですが、女児の胸などが透けてみえることを心配する親もいるとのこと。先日参加した、家庭教育支援チーム こもんず主催の「成長期の女の子の心と体の変化を知ろう」という講座では、受講者からのこの件に関する質問があり、講師からは現在の肌着は通気性の良いものが多く、むしろ着用している方がよいとの見解をうかがいました。記事によれば、体操服メーカーは アウターとして作っていて、中に下着を着ることを想定し、サイズはゆったりめにしている。また小児科の医師からも疑問の声がある中、対応は学校によってまちまちであり、各個人に合わせて学校が対応すればよいとしているが、子どもたちは先生が言った原則ルールは絶対と考える傾向もあり、自分や家庭の考えを伝えられなかったり、自分だけ違ったことをすることに抵抗を感じることも多い。としています。そこで
イ 千葉市小中学校における体操服着用時の肌着着用についての考え方を伺います。

体操服は、吸汗性の良い素材で作られており、肌着の着用は必要ないとされておりますが、成長に伴う体型の変化や気候等に応じて肌着を着用するよう指導しております。

肌着着用禁止の学校は千葉市にはないと理解いたします。ただ、肌着の着用の必要はないとの見解ですが、小学校1年生で実際に下着は脱いでから体操服を着るように指導されることがあれば、脱がなくてはいけないと子どもは覚えます。むしろ、肌着は着用することを原則として指導し、汗をかいた際は着替えること、状況によっては着なくてもよいことを伝えるべきと考えます。今後の各校での指導については、考慮することを要望します。

次に
>CAP導入について <スライド⑧>伺います。
以前より市民ネットワークで要望してきておりますが、
子どもがいじめ・虐待・体罰・誘拐・痴漢・性暴力など様々な暴力から自分の心とからだを守る暴力防止のための予防教育プログラムです。
千葉市内のある中学校では昨年度までの3年間、連続して取り組み、全生徒がCAPを体験したと聞いています。
その校長先生のコメントでは、
 本校でも人権尊重を謳い、様々なアプローチでその高揚に向けて取り組んでいますが、大きく構えすぎたり、他人への人権について考えたりすることは多いのですが、「自分の人権」について考えを深める機会が少なかったのではと思うようになりました。
自分自身が安心して、自信をもって、自由な気持ちでいる権利があること、嫌だと思うことを強要されない権利があること等を、様々なロールプレイで理解させる講師の皆さんのパワーと指導力に敬服するところです。
おかげさまで「暴力を認知する力」「暴力にNOと言える力」「暴力をしてはいけないと考える力」が高まったと感じます。
また、困ったときには信頼できる大人への相談」を繰り返し伝えてくださることで、その後の人間関係や「ちくった」と言われる不安を乗り越え、教師や親に相談する勇気が生まれたことが大きな成果であり、いじめにも大きな役割を果たしています。

ウ 人権教育の一環として、また身を守るための手段や伝え方を具体的に学ぶCAPの導入をさらに拡充すべきと考えますがご見解を伺います。

本市では、これまでも教科や行事等、学校生活全体を通して自分の人権を守り、他社の人権を守ろうとする意識や態度、実践的な行動力の育成を図ってきております。
CAPプログラムは、子どもたちが様々な暴力から自分の心と体を守るための有効な方策と捉えておりますが、過去の学校における実践事例から、児童生徒や保護者の実態に合わせて教育活動等に取り込むことが有意義と考えられます。今後、CAPプログラムのリーフレットを効果的に活用するなどして、人権教育の充実を図って参ります。

ぜひ、数多くの学校で導入されるよう要望します。

つぎに
(5)周知啓発について<スライド⑨-1>伺います。
県のHPではセクハラ防止に対する取り組みなど全般に渡って、明確に示されています。<スライド⑨-2>たとえば「学校からセクハラをなくすために」の項目では今までの教育委員会の取り組みや、セクハラ行為を受けた時にはどうしたらよいか、具体的な伝え方、伝える相手について児童生徒、保護者それぞれに向けて記載されています。

千葉市には千葉県で整備されているような、セクハラに関する要綱やガイドライン、相談マニュアルもなく、HP上には取り組みについての掲載が一切ありません。

エ セクハラに対する市の取り組みをHPで市民に対して周知すべきと思うが見解を伺います。

今後、教職員向けに作成した「体罰・セクシュアルハラスメント防止のためのリーフレット」や「不祥事から身を守るためのセルフチャックシート」等をホームページに掲載し、市民に周知して参ります。

つぎは、
2 放課後の子どもの居場所について です。<スライド⑩>
はじめに
(1)仮称)放課後こどもプランの策定状況 について伺います。
また、こどもプランにおいて本来H27年度に策定するとされていた、「子どもの居場所に関する方針策定」について、策定の遅れを指摘した私の以前の一般質問に対して、放課後子どもプランの策定に合わせて検討するとの答弁がありました。
①放課後こどもプランの進捗状況、策定までの今後のスケジュールについて、併せて「子どもの居場所に関する方針」(案)は出来ているのか、現状について伺います。

「(仮称)放課後子どもプラン」の進捗状況及び策定までのスケジュールについてですが、まず、5月に就学前児童の保護者、及び小学生とその保護者を対象として、こどもの放課後の過ごし方に関するニーズや実態を把握するためのアンケート調査をしました。さらに8月の社会教育委員会議、総合教育会議において策定方針などを議題とし委員等からご意見を頂きました。
今後、社会教育委員会議、社会福審議会等を経て、1月にパブリックコメントを実施し、3月にプランを策定する予定です。
なお、子どもの居場所に関する方針(案)については、全ての児童が安全・安心に過ごせる居場所の提供をめざし、同プランの策定過程において一体的に整理していくこととしており、関係部署との連携や調整を図りつつ、続けて検討して参ります。

千葉市の子どもたちに放課後をどう過ごしてほしいのか。今後の予定を伺う限り、年内にはプランの案が出来上がると思いますが、未だに核となる方針が検討中というのには納得がいきません。子どもルーム、放課後子ども教室、地域の居場所、すべてに共通する 子どもたちの居場所が目指すべき姿が示されなくては、このままプランを作っても、ただ今ある制度を並べ直しただけになるのではないでしょうか。9月14日には国より、新・放課後子ども総合プランが示されました。<スライド⑩-2>これにあわせ、自治体に出された通知には市町村行動計画等に盛り込まれるべき内容が示されたそうです。
今年度末までに「放課後こどもプラン」を作る意義について、再度よく検討し、実のあるプラン策定を要望いたします。

つぎに現状の
(2)子どもルームについて 伺います。
千葉市社会福祉協議会からは毎年、子どもルーム運営に関する要望事項<スライド⑪-1>が出されております。指導員等の報酬額や労働条件については議会でも良く取り上げられておりますが、これらも要望に列記されております。<スライド⑪-2>そして、3労働環境及び保育環境については、子どもルーム運営管理者として千葉市の認識が足りないのではないかと言わざるを得ない項目が多々あります。財源不足を理由に、今まで改善できていないことは問題です。
②これらの要望についての取り扱い方法について、見解を伺います。

市社会福祉協議会からの要望については、毎年度提出を受け、対応の必要性を判断し、これまでも、経験給を導入するなど指導員の処遇改善に努めてきたところであり、また、おやつ提供についても、各ルームが適切にアレルギー対応できるよう改善を図ってきたところであります。
今後も、市社会福祉協議会と協力してより良い子どもルーム運営に努めてまいります。

私は指導員の先生方の声を聞くため、8月~9月にかけて稲毛区内ほぼすべてのルームに伺いました。一部要望等をご紹介するとこちらとなります。<スライド12>
別途正式に質問・要望書を提出させていただく予定ですが、本日は一部優先して伺いたい質問のみ確認させていただきます。
③-1 指導員が規定に足りない場合にもルームを開設しているが、本来は預かりをしてはいけないのではないか?ご見解を伺います。

現在、条例上の配置基準を上回る形で指導員の配置計画を策定し、子どもルームを運営しているところであり、条例上の配置基準を満たず、指導員が規定に足りていない状態でルームを開設していることはありません。

条例上の配置基準は満たしていたことは了解しました。だだし、基準を満たすためかどうかはわかりませんが、通常は2ルームで見ている児童を1か所に集め大人数での合同保育に踏み切るしかないケースがあったと聞いております。その際の一人当たりの活動スペースはいったいどのくらいになっていたか、想像してください。人員確保に向けて、総力を挙げて取り組むことはもちろん、保護者に対して正確な情報を共有することを要望します。
何か事故が起こっても仕方のないリスクある保育環境であることは共有するべき事項と考えます。

さらに常時、指導員不足で応援要請をしないとシフトが組めないルームもあります。重大な人手不足に近年は安易に採用しているように思われ、結果、業務説明するが早期に離職となり、現場に大きな負担感が残ることがあると聞いています。

③-2 指導員が退職する理由について調査しているか。もしわかればその理由についてどのように考えているか、お示しください。

指導員の退職理由については、市社会福祉協議会からは、特に具体的な調査はしていないものの、定年や転職、転居によるものが多いと伺っております。

一部の方からは離職者の多く出ているルームについては、調査をしてほしいとの要望も上がっています。今後考慮いただくよう要望します。

③-3 近年、ローテーションが滞っていると感じているが、指導員の異動方針について、またメリット・デメリットについてどのように考えているか。お示しください。

指導員の異動については、雇用者である市社会福祉協議会の方針に基づくものでありますが、人事異動は多くの子どもルームに勤務することで、様々な知識、経験を積み、能力の向上につながるとともに、組織のパフォーマンスの向上にもつながるなど、極めて重要な役割を果たすものと考えております。

11年連続で同じルームで勤務の指導員が1名、10年が4名いると伺いました。同じ指導員の先生に長く見てもらえることで、安心感をもつこともありますが、やはり指導員としての資質向上、職場環境の標準化のためにも適宜ローテーションを実施いただくよう要望します。

③-5おやつの帳簿付けが持ち帰り仕事になる、購入・保管等が現場にとって負担との声が多くありました。学校給食費のように、準公金扱いでルーム利用料と共に徴収ができないか?今まで検討したことがあるか?お示しください。

おやつ代の徴収方法については、現在、課題として認識しているところであり、利用料金と併せて徴収する方向で検討しております。

前向きな答弁をありがとうございます。おやつ代の管理については監査においても簿外処理であることを指摘されており、早急に対応をお願いします。また、金銭管理が無くなることは指導員にとって大きな業務軽減につながります。ぜひ、指導員の方と協議をし、購入から管理までの業務についても視野に入れながら、検討を進めていただけることを期待します。

<スライド14>近年はルームに居る間に習い事などで外出する子どもがいたり、児童の帰宅時間も5分単位で保護者より依頼があるなど、安全管理に気を使う児童の出入りに、指導員が精神的な負担を抱える状況です。また、現在はルーム在室の児童の数を指導員が時間ごとにカウントして報告しており、業務負荷軽減のためにも、入退室記録システムは有効かつ安心につながる体制整備となります。写真は、船橋市の放課後子供教室に導入されたシステムと登録カードです。
<スライド15>これに係る経費はスライドの通りです。

⑤児童の安全管理、及び受け入れ児童の動向分析のために、入退室記録システムの導入についての考えを伺います。

入退室記録システムについては、児童の安全管理等の観点から導入している子どもルームの状況を把握しつつ、導入に向けて検討して参ります。

<スライド16>
近年行っている待機児童対策として増設・増枠の方向性については評価したしますが、一方で、本来ならば週に数日、あるいは5時までくらい預かってもらえればよい働き方をしている家庭の児童も現在はルームに居場所を求めるしかなく、本来は保育の必要のない時間帯も預かりをしている現状もあります。帰宅時間が早い場合には、ルーム以外の居場所が地域にできれば、ルーム受け入れ人数を適正にすることができるのではないでしょうか。保育の必要性の高い子どもが確実に入所できるように、ルームごとの受け入れ基準点数の分布を分析することは、指導員の配置を決定していくための基礎情報として重要と考えます。
⑧利用者の点数分布や、児童の帰宅時間の動向分析を行うことに関して、見解を伺います。

本年4月よりすべてのルームにおいて、曜日及び時間帯別の利用状況調査を毎月実施しているところであり、その結果を踏まえ、受け入れ枠の調整等に活用して参りたいと考えております。

つぎに、
<放課後子ども教室の毎日開催について>伺います。<スライド17>
⑨以前の質問で紹介した専任のスタッフを雇用した、見守り優先の放課後子供教室を毎日運営することについての見解で、今後、放課後子ども教室・子どもルーム一体型モデル事業と放課後子ども教室活動支援型モデル事業の成果を検証するとともに、子供の居場所を含め、事業展開のあり方を幅広く検討してまいります。
とご答弁いただいております。私の方でも更に調べましたが、放課後子供教室の導入が
ルームの代替となった児童が居ることがわかっております。
現時点までの具体的な検証結果についてお示しください。

放課後子ども教室・子どもルーム一体型モデル事業と放課後子ども教室支援型モデル事業の現時点までの具体的な検証結果についてですが、両モデル事業について、利用児童と保護者へのアンケート結果では、一体型では約9割、支援型では約8割以上の方が「満足」と回答しており、高い評価を頂いております。一体型モデル事業における体験プログラムには当日の来所のうち、平均で4割以上が参加しており、自由遊びのほかにプログラムを提供することは、一定にニーズがあるものと認識しております。また、活動支援型モデル校では、支援前の平成27年度と比較して、平成29年度には登録児童数において約330人の増加が見られ、総合コーディネーターの支援によるプログラムの充実が、要因の一つであると分析しています。

千葉市の実施したモデル事業のご説明、ありがとうございました。先ほどお伝えしたように、放課後子供教室を毎日開催することでも、ルームの待機児童対策となることがわかっています。今後、放課後子供教室の毎日開催の検証も必要ではないでしょうか。

つぎに、
(3)地域の中の子どもの居場所 について 伺います。
現時点で、市内における子どもたちの安心に過ごせる地域の居場所は子どもルーム、放課後こども教室以外に、こども交流館、公民館、図書館、コミュニティーセンター、子どもカフェ、プレーパーク等、また最近では子ども食堂や低額または無料の学習支援などもあります。
そこで伺います。
⑩子どもの居場所サポーターを養成していますが、その事業効果をどのように考えているか。また、養成したサポーターを何らかの事業に位置付けることが必要ではないか。
ご見解を伺います。

子どもの居場所サポーター養成講座については、本市の子どもの居場所への理解を広げるとともに、子どもたちを支援する「信頼できる大人」に必要な知識とスキルの習得に効果があったと考えております。
平成27年度から講座受講と実習を終了した者に終了証を交付しており、昨年度までに62名が終了証を取得するなど、人材の育成と確保に努めておりますが、今後は、引き続きサポーターの養成を進めるとともに、子どもの居場所等でのボランティア活動への協力呼びかけやマッチングのしくみを検討するなど、活動の場の提供にも注力して参ります。

今年度はレベルアップ講座として【子どものSOS支援員養成講座】も開設されたと伺っております。育った人材を地域でしっかりと活かせるよう、マッチングの仕組みを検討いただけるとのことですので期待いたします。

⑪公民館の中での子どもの居場所の現状はどうなっていますか?また、公民館は指定管理者制度による運営に変わりました。子どもの居場所サポーターの活用、地域の子育て支援団体による居場所運営など手法はいろいろありますが、自主事業で取り組み予定などあるか、伺います。

現在、16館の公民館が、通年又は、夏休み期間などに貸し出し用の部屋を学習や読書、友達との交流の場として開放するとともに、多くの公民館ではロビーなどの共用スペースを子どもの居場所としても活用しております。
また、地域団体と連携し子どもの居場所を確保している事例もあることから、今後もより多くの公民館で、地域の人材、団体の協力を得ながら、公民館が地域の総合交流拠点としての役割を果たせるよう努めて参ります。

公民館を活用し、地域団体が子どもの居場所を運営しているという、今後に活かせる事例の報告をありがとうございました。ご答弁では、子どもの居場所サポーターは子ども未来局で、公民館における子どもの居場所確保については教育委員会で、それぞれの事業の範囲内でお答えいただいた印象です。問題はこういうところから現れているのではないでしょうか。子どもの居場所サポーターの活躍の場について、教育委員会が積極的に検討されてもよいのではないのでしょうか?今後の協働の姿勢に期待をいたします。

次に最終的なプラン策定に向けて 
(4)放課後子ども教室について伺います。
最初にもお伺いしましたが、千葉市の子どもたちには、どんな環境で育ってほしいのか、どんな子どもを育てていくのか、その基軸になるところが見えません。

保護者の要望としては、安全安心が守られる居場所であることが絶対であることは想像に難くありません。
しかし、安心・安全をどこまで保障するのか、年齢や地域によっても、違いますし、更に、どう育って欲しいかを考えた時に、安心安全を守るばかりに失われるものもあります。

リスクとハザードという考え方があります。
本人が把握できる中で回避することを覚えていくリスクは残し、不本意に心身の安全が奪われる危険、ハザードは管理者が取り除く。リスクとハザードの考え方から、子どもたちの放課後の居場所を考えていく必要もあるのではないでしょうか。

またもう一つの視点として地域社会で子どもの成長を支えることです。
子どもたちから元気をもらいながら、成長を支えているたくさんのシニア世代がいます。現在もボランティアで様々な活動を支えています。

学校を核とした地域で、子どもの居場所を考えていく必要があることは誰もが理解しているところです。地域性を整理し、それぞれの地域にあった放課後の過ごし方があってよいのではないでしょうか。
子どもたちを見守ることに積極的な地域
高齢化率や子どもの数など年齢構成、
保護者の就労形態・勤務時間による在宅状況など、地域によって特性があり、全く同じ居場所を作ることはできません。
全てを稲浜小のような民間委託による一体型にするのでもなく、働き方にかかわらずすべてを子どもルームで受け入れるのでもなく、地域に合わせた選択ができるよう、
千葉市独自のありかたを示してほしいと思います。

よく公平性をと言われますが、環境そのものを画一化するのではなく、育って欲しい子ども像をかかげ、それに近くなるように地域・行政・民間で力を出し合っていけばよいのではないでしょうか。
最後に伺います。
⑪放課後こども教室を運営している実行委員会が仮に毎日運営するとなれば、満たすべき条件などを整理する必要はありますが、昨年度から始まった千葉市放課後児童健全育成事業補助金交付と同様に、補助金交付を検討することも必要ではないか。見解を伺います。

放課後子ども教室を運営する実行委員会への補助金交付についてですが、放課後子ども教室及び放課後子ども教室・子どもルーム一体型モデル事業は、国の補助金を活用している事業であり、実行委員会はじめ、団体等への補助金交付は認められておりません。しかし、放課後子ども教室を運営する実行委員会が、一体型モデル事業を実施する場合は、資格要件、仕様書に基づく人員配置や事業の実施などの条件を満たし、業務委託審査を経て
事業者としてふさわしいと判断した場合には、業務委託契約による運営が可能となると考えております。

3 口腔崩壊からみえる子どもの貧困について です。
文部科学省の学校保健統計調査によると、虫歯がある子供の割合は年々減ってはいますが、虫歯がある子供は数が多かったり重症だったりと、いわゆる口腔崩壊を起こしている子供がおり、二極化が進んでいます。背景には、共働きやひとり親家庭がふえたことにより、時間的、精神的ゆとりがなく、歯科受診がおくれがちになったり、家庭での食事を満足に準備できないことや、食後の歯磨きなどが十分にできない状況にあることなどが考えられます。一度口腔崩壊を起こしてしまうと、健康面の問題のほかにも集中力や学習意欲の低下などにつながっていくため、行政としても子供の歯を守るさまざまな取り組みが必要です。
近年マスコミでも大分取り上げられている「口腔崩壊」ですが、明確な定義はありません。一般的には10本以上の虫歯がある、あるいは歯の根しか残っていないなど、治療されてない歯が多くある状態をいいます。かみ合わせが悪くなり、食べ物を上手くかめないなど、体の発達に悪影響を及ぼすことがあると言われています。
①千葉市でのいわゆる口腔崩壊の現状について、保健福祉局としてどのように把握し対策を行ってきましたか?

「口腔崩壊」という観点での現状把握は行っておりませんが、昨年度行った「健やか未来都市ちばプラン」の中間評価では「3歳でむし歯がない子どもの割合」が増加する等、子どもの口腔の健康状況は改善しております。
しかしながら、乳幼児健診において、口腔の状況に課題を抱える子どもも一定数いることから、さらなる取組みが必要と考えております。
これまでも、1才6か月児と3歳児の健康診査時に歯科医師による健診を実施し、重度のむし歯の場合には、保護者に対し、乳歯のむし歯を放置すると永久歯にも影響することや
食事や生活リズムなどが歯の健康に影響することを説明し、歯科医院への受診勧奨を行って参りました。今後も、継続的に健診を実施し早期発見と実態把握に努め、必要な子供が確実に受診に繋がるよう努めて参ります。

市民ネットワークでは今年度、『口から見える貧困』<スライド18>を参考にいわゆる「口腔崩壊」についての実態把握・対策について調査を進めてきました。
本年5月には千葉県保険医協会によって県内小・中学校対象に昨年度行われた調査の結果をまとめた千葉県保険医協会発行「2017年学校歯科治療調査報告書」に見る口腔崩壊問題を資料として、お話を伺いました。新聞記事にもなりましたが、<スライド19>
本調査にて回答があった454校で、学校歯科検診を受けた児童・生徒のうち
要受診とされた児童・生徒は30.4%、要受診のうち未受診者の割合は52.5%で、内訳は小学校46.5%、中学校70.1%、特別支援学校60.1%となっていました。
口腔の状態に問題があるとみられる児童・生徒に出会ったことがあると回答があったのは54.4%となっています。

また、養護教諭からのコメントとして、
学校から保護者へのアプローチをしているが、なかなか受診率が上がらないなどの悩みが寄せられています。また、行政への要望に繋がるコメントとして、
・部活動の練習を休んで受診することを嫌がる傾向がある
・無料の医療券があっても受診しない家庭があり、行政の指導が必要
・共働き、ひとり親家庭などで未受診が多い
等がありました。

調査のまとめとしては、受診しない、できない理由の根底には、経済的貧困と、歯科医療への認識、知識不足など知的貧困があるのではないかと結論付けられています。

本年5月には、教育委員会へ本調査結果を共有し、現状についてお話を伺いました。
その際、「口腔崩壊」についての実態把握や、未受診者に対するフォローなどは学校現場に任せており、教育委員会としては特に何もしていないとのお答えでした。私たちは、虫歯は治療をしなくてはひどくなる一方であり、教育委員会としても状況を集約すべきだとお伝えし、誰かが受診につなげるための取り組みをしなくてはならないと考え、教育委員会だけでなく、こども未来局、こどもナビゲーターなど様々な方と意見交換を行い、調査を進めてきました。各議会においても質問がなされ、実態把握が進んできている状況と感じます。改めて、状況を伺います。

②この数年間、小中学校の歯科検診で虫歯があると判定された子どもの割合、人数はどうなっていますか。また、いわゆる「口腔崩壊」の子どもの事例がありましたか。

定期健康診断においてむし歯があると判定された子どもの割り合いは
平成27年度は 小学校23.4% 中学校16.0%
28年度は、小学校21.7% 中学校 14.9%
29年度は、小学校20.9% 中学校13.6%
であり、小中学校ともに年々減少しております。いわゆる「口腔崩壊」の事例については把握しておりません。

まずは把握しなくては対応しようがありません。
②-2今後、千葉市教育委員会として把握していく予定はあるのでしょうか?

個々の状況については、把握しておりませんが、今後養護教諭などからの聞き取りについて検討して参ります。

③学校歯科健診受診後の処置率についてお聞きします。<スライド21>先日も阿部議員の一般質問でも取り上げられておりましたが、スライドの通り就学援助の児童・生徒には無料医療券が発行されており、約2000件弱の発行をしていますが、なお受診が進まない児童生徒もいると伺っています。
治療勧告を受けた子どものうち、実際に歯科を受診して治癒報告書を提出した割合、人数はどうなっていますか。また、子どもが虫歯の治療を受けられない原因について、どう考えていますか。

各学校では、歯科検診終了時に「歯科検診結果のお知らせ」を全児童生徒の保護者に配布した後、保護者から「受診報告書」を提出していただき、受診状況を把握しておりますが、全市の集計は行っておりません。未受診の原因として、「塾や習い事等で受診する時間がない」「痛みが無いので、受診の必要がないと思った」等の例があると聞いております。

④ 未処置、未受診の子どもが多いという現状に対して、学校での歯科検診で虫歯が発見されたのを機に、子どもの生活状況を把握し、必要な治療を受けられるようにすべきです。
複数回、受診を促しても効果のない家庭に対して、それでも未処置の子どもがいる場合はフォローしなければなりません。治療を促すためどのようなフォローをされているかお聞かせください。また、例えば家庭の了解が得られる場合には、教諭又は養護教諭が受診の付き添いをすることができればと考えますが、学校から直接治療につなげることについて、いかがお考えですか。

各学校では、保健だより等で受診を促すとともに、未受診者に対しては、長期休業前の保護者面接などにおいて学級担任から保護者に受診を勧めております。
学校保健安全法によると、学校管理下の事故等については、適切に対処するよう定められておりますが、むし歯治療については、学校管理下の事故等ではないため、学校から直接治療につなげることは難しいと判断しております。

 

先ほども養護教諭のコメントで出ましたが、部活で行けないという事例も聞いております。このような口腔状態の生徒に関しては部活よりも歯科治療を優先するためには、先生方のご協力が必要ではないでしょうか。

⑤ 口腔内への健康についての意識を高めてもらうため、子どもや保護者への歯の健康教育、指導・啓発活動が必要ですが、現状と今後の対応についてうかがいます。

各学校では、学級活動や歯科医師会との連携による』口腔衛生指導等により、歯の磨き方やむし歯予防などについて児童生徒の発達段階に応じた指導を行っているほか、保健だよりにより、学校全体の歯科検診の結果や、むし歯予防のためのブラッシング方法等を症秋しております。
今後も保護者はもとより、歯科医師会や養護教諭会との連携により、口腔衛生指導に関する取組の充実を図って参ります。

次に、保育園における取り組みについて伺います。

市民ネットワークでは稲毛区内の保育園・所等を対象に歯科治療調査を行いました。区内すべての36施設に発送し、11施設からの回答を得ました。結果については<スライド22>をご覧ください。報告がある各県での学校歯科治療調査でも口腔崩壊が0.3%程度であったのと同様の結果で、調査回答の中でいわゆる口腔崩壊について2人が公立保育所から報告されたため、お話しも伺いました。

そこでお尋ねします。
⑥口腔崩壊の状態の児童の存在について公立保育所から報告されましたが、市として把握していますか?
ここ数年間、保育園の歯科検診で虫歯があると判定された子どもの割合、人数はどうなっていますか。

いわゆる口腔崩壊の状態の児童の把握については、保育施設ごとに行っており、市では報告などを求めておりませんが、公立保育所の歯科検診の結果及び健診後の通院・治療の状況の把握を行っているところです。
また、平成27年度から平成29年度における公立保育所での歯科検診の結果、むし歯があると判定された子どもの人数は、それぞれ
1,358人、1,296人、1,206人、割合は、それぞれ22.7%、22.3%、21.4%となっております。

各保育所においていわゆる口腔崩壊の児童について把握しているが、保育運営課として取りまとめての把握をしていないと了解しました。

⑦歯科検診で虫歯が発見されたのを機に、子どもの生活状況を把握し、必要な治療を受けられるようにするため、保護者に対してどのようなフォローをされているかお聞かせください。また、保育園・所から直接治療につなげることについて、いかがお考えですか。

公立保育所では、保護者に対して、歯科検診の結果を丁寧にお伝えするとともに、歯科受診を勧め、受診の状況をなどを適宜確認しております。
また、保育施設から直接通院するなどの対応については、治療内容についての保護者の意向や歯科医の治療方針に関して、どのように関わるべきかなど課題が多く、現時点での実施は困難と考えております。

>現在子どもナビゲーターは稲毛区内にて支援を行っています。
保育所運営の担当課でも、口腔崩壊の子どもたちの居る保育現場でも
⑧ 子どもナビゲーターと連携してはどうかと提案しましたが、子どもナビゲーターについては、そもそも詳しく知らない様子を受けました。子どもナビゲーターの事業開始の際に、どのように周知を行ったのか伺います。

子どもナビゲーター事業は、平成30年1月から稲毛区に置いてモデル事業として実施しておりますが、「子どもの貧困」に関する認識を深めるとともに、関係機関との緊密な連携を図るため事業開始に当たり、稲毛区内の小中学校や幼稚園、保育所等を対象に事業説明会を開催し、支援が必要な児童に関する情報提供等の依頼を含め、事業の周知を行っております。

保育所は貧困対策に重要な役割を担う現場でもあると考えます。子どもナビゲーターは同じ子ども未来局の中の事業なのですから、今後の適切な連携を要望します。

保健福祉の視点から、今現在大人の健康寿命増進のために様々取り組まれておりますが、子どもの口腔崩壊が与える将来的な損失は明らかです。
⑪保健福祉部局として、こども未来局及び教育委員会と切れ目ない支援を支えていく手段として、何か行っていることがあるか?今後の連携方針について見解を伺います。


幼児期・学童期の口腔の健康は、生涯にわたって健康で質の高い生活を営む上で大変重要であり、特に親の経済的困難やネグレクトなど子どもを巡る様々な問題に関わり事が多いため、実態を把握した際には、子育て支援や生活保護などの担当部署と連携した対応が必要であると考えております。
そのため、個別ケースに関する検討会議を開くほか、各区健康課においては、定期的に保育所や小中学校と情報共有の場を設けるなどの連携を図っております。
今後も、こども未来局、教育委員会の各部局間で情報を共有し、連携に努めて参ります。