1.化学物質過敏症といわゆる香害について

化学物質過敏症とは最初にある程度の量の化学物質にさらされるか,あるいは低濃度の化学物質に長い間繰り返しさらされていて,いったん過敏症になると,その後極めて微量の化学物質に接しただけで、過敏症状を起こしてしまう病気です。

 

また、香料による被害は香りの害と書き、『香害』と呼ばれ、2018年には図のように

新聞広告で取り上げられ、化学物質過敏症のひとつとして認識され始めました。 

国民生活センターでは2013年に「柔軟仕上げ剤のにおい」に関する相談件数が増加傾向にあるとして情報提供を行いましたが、それ以降も「柔軟仕上げ剤のにおいがきつくて頭が痛くなる」などの相談情報が年間130~250件程度寄せられているそうです。

 

この背景には、香りが長持ちする柔軟剤などで、下図のように香料を入れた超極小マイクロカプセルの使用があります。

熱や擦ることでカプセルがはじけて香り成分が広がります。

マイクロカプセルの多くがプラスチック製品で、割れたときに毒性の強い青酸化合物やイソシアネートを発散すると言われています。

はじけたあとのマイクロカプセルは、PM2.5と同じくらいのものもあり、毒性のある微粒子は空中を舞い、吸い込むと肺から吸収されることが分かっています。

 

 近年、マイクロカプセルを使用した柔軟剤が多種販売され、使う人が増えています。香りがあふれるなかで、香りを不快に感じる人や、身体が反応して頭痛やめまい、咳、吐き気、かゆみや湿疹などのアレルギー症状を引き起こす人も増えており、日常生活に困難を抱えています。特に症状が出た子どもは、学校に行くと反応するため、不登校になる子どももいます。成長期にある子どもへの影響を防ぐことが重要です。

 

洗剤や柔軟剤による衣服の芳香は、単なる好みという感情的な問題ではなく、深刻な人にとってはそれが健康被害になりえることは、国も認識し調査研究するとの姿勢を示しています

 

質問①

市内で『化学物質過敏症』『香害』で苦しんでいる市民がどの程度いるか把握していますか?


答弁(保健福祉局健康福祉部健康推進課)

  (環境局環境保全部環境保全課)

  (市民局生活文化スポーツ部消費生活センター)

 

「化学物質過敏症」や、いわゆる「香害」で苦しんでいる市民がどの程度いるかは把握しておりませんが、今年度、化学物質過敏症や香害に関して、消費生活センターへの相談を1件、市長への手紙を1件受けております。


 保育園での香害に苦しんでいる保護者が声を上げたと聞いています。

園では保育士の衣類に関しては香料つきの柔軟剤を使用しないよう対応したそうですが、市の化学物質過敏症への対策や、香料自粛の啓発の背景がないと、保護者向けに発信することは難しいと聞いています。

私には保育園の布団乾燥時の他の子どもの布団からの移り香で苦しむ家庭の声も届きました。


化学物質対策について

 平成20年に行われた環境審議会でまとめられた『千葉市の化学物質対策に係る提言』によると

 

『化学物質は製品として流通・消費される過程においても環境中に排出されるため、人や動植物が体内に取り込む可能性があり、化学物質過敏症等にみられるような症状が出るなど、市民の日常生活に密接に関係している。化学物質対策は、このような問題を未然に防止し、現在はもとより将来の市民のために安全で安心して暮らせるまちづくりを進めていく上で重要であることから、環境行政においても的確に施策を講じる必要がある。』

 

としています。

質問②

 化学物質過敏症にみられるような症状がでることを未然に防止する施策とは何か?

 千葉市における化学物質対応の現状についてお示しください。

 


答弁(環境局環境保全部環境保全課)

 提言を踏まえ、化学物質についての啓発を図るため、リーフレットの作成や、環境教育教材である環境学習ハンドブックに学習ページを設けたほか、化学物質の移動・排出を管理するデータの情報提供、公共施設管理者を対象とした農薬の適正使用に関する研修会を実施しております。


 法の遵守と、資料作成、農薬の適正使用が示されましたが、化学物質過敏症を未然に防止するためにリーフレットを積極的に啓発に活用している現状はないと理解します。

 審議の中では、提言に対する達成状況の確認についても話が出ておりましたが、その後どうなったのでしょうか。

 確認が必要と考えます。

 

学校において

 市民からは、学校給食時に着用する白衣の香りに苦しむ声が届きました。

質問③

 学校において、化学物質過敏症として把握している児童生徒の数と配慮を行っている内容についてお示しください。


答弁 (教育委員会学校教育部保健体育課)

 昨年度は、小学校7人、中学校5人の計12人の実態について把握しております。

 当該児童生徒の症状は様々ですが、香りに起因するケースについては、給食時に専用の白衣を用意したり、換気を十分に行い香りが充満しないようにしたりするなど、各校において詳細に実情を把握し、症状に応じた配慮を行っております。


  

 白衣を学校で専用に用意する、換気等の対応など、実際の対応例をお示しいただき、ありがとうございます。

 対応してもらえると知ることで、頭痛などの症状に苦しんでいる児童生徒が我慢せずに声に出せるようになると考えます。

 

質問④

 今後、症状を抱える子どもがどれくらいいるのか、調査する必要があると考えるが見解を伺います。


答弁 (教育委員会学校教育部保健体育課)

 年度当初、各学校が児童生徒の健康状態を把握するため、各家庭に保健調査票の記入を依頼しております。

 今後、調査票の連絡事項に、化学物質過敏症等の症状があれば、記入することを改めて周知し、実態の把握に努めて参ります。


 香料自粛のチラシを学校や保育園で配布する対応を行っている自治体があります。

 本来であれば、市全体として化学物質対策の一環で行う必要があるのではないでしょうか。

 

 「香害」の原因究明のためにも今後、学校・保育園等子ども施設の空気を測定することも検討が必要です。


香料自粛の啓発について

 日本医師会では、スライド上のように「香料による新しい健康被害も-化学物質過敏症-」とのタイトルで通信を発行しています。

 

 全国的にも下図のよるに啓発が進んでいる様子がわかります。

 病院、公的機関、公共交通での香りによる害に苦しみ、外出を自粛したり、仕事をやめたり、学校に行けない状況がある、この現実に対して、被害当事者のみが我慢をすることが正しいとは思えません。

 

 

 清潔な白衣や制服を着用する必要はありますが、香りをまとう必要はありません。

 香りを楽しむのは個人の自由ですが、他の方の自由を奪ったり、日常生活を脅かしたりしている現実がある以上、自粛を求める啓発は、国の動向を待たずとも、市の責務と考えてもよいのではないでしょうか。

 

質問⑤

 千葉市でも、公共機関におけるポスター掲示や、学校・保育園等で保護者向けにチラシを配布するなど、香料自粛に関する啓発を行う必要があると考えます。

 ご見解を伺います。

 


答弁(保健福祉局健康福祉部健康推進課)

 香りつきの洗剤や柔軟剤の使用について、周囲の方への配慮を呼びかけるホームページを、今年度作成したところです。

 ポスターやチラシなどによる啓発については、他市の状況など情報収集を行い、検討して参ります。


 他都市の状況など情報収集を行い検討するとのご答弁ですが、スライドの通り、啓発する自治体がこれだけ多くある中、啓発するとご答弁いただけないことは大変残念です。

 今後の対応に期待いたします。

 

 発症した人たちの暮らしは一変します。

 学校や職場に行けなくなるなど、日常生活が送れなくなるケース報告されており、いつだれが発症するかわかりません。

 苦しいと声を上げる人を「気のせい」「過剰」とせず、困難を抱える人に配慮するための対策は市民生活を守る自治体として当然のことと考え、以下要望いたします。

―――― 要 望 ―――――

 

  • 国に対し、香害に対する調査を進めるよう求めること
  • 困難を抱えている市民がどのくらいいるのか調査を行うこと
  • 特に子どもたちが香害にさらされることで今後、化学物質過敏症を発症する危険性にさらすことが心配です。保育所や学校では香料に対するアンケート調査をお願いします。
  • 給食の白衣など共同利用するもの、また園で利用するタオルや衣類等への香料自粛を保護者に協力を求めること。
  • 啓発ポスターの掲示、チラシの配布等を行い、特に公共機関での香料自粛を呼びかけること。

 

 受動喫煙防止条例ができたように、受動せざるを得ない香料についても、調査研究と対策を要望いたします。

 


2.教育機会の確保について

(1)公立夜間中学の設置について

 これまでの千葉市の歩みと、本年8月から9月にかけて行った設置ニーズ調査結果、及び今後の方向性については、他会派の代表質問のご答弁があったところですが、進め方についていくつか確認させていただきます。

 

質問①

 ニーズ調査では、ちば自主夜間中学の関係者も積極的に施設、団体・個人に働きかけ、多数の回答が集まりました。

 

 設置ニーズ調査の実施に際し、本アンケートを、実際に夜間中学を必要としている市民に届ける努力が必要ですが、教育委員会が把握している不登校生徒へアンケートを配布する等の対応はおこなったのか?

 お答えください。


答弁(教育委員会教育総務部企画課)

 国の示す公立夜間中学の入学対象者は「義務教育を修了しないまま学齢期を経過した者」、「不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した者、外国籍の者」であることから、学齢期の不登校生徒を対象としたアンケートは行っておりません。

 なお、設置ニーズを広く調査するために、ちば自主夜間中学をはじめ、千葉市国際交流協会、市内のフリースクール、日本語学校等に対して、幅広くアンケート用紙の配架やポスターの掲載依頼を行うとともに、本市ホームページや「千葉市政だより」による広報を実施し、WEBでの回答の受付も行いました。


 国は現に不登校である生徒も夜間中学に通うことができるとしております。

 手続きが必要なことは了解しておりますが、対象とできる不登校児童へのニーズ調査を行わなかったことは大変残念です。

 現に不登校である生徒がそのまま学習する機会なく卒業した場合には即対象者となる予備軍でもあります。

 夜間中学の周知にもなるアンケートを積極的に配布する必要があったのではないでしょうか。

 次に、公立夜間中学の設置方法、運営形態は様々で、設置場所、校舎に廃校を活用するか、給食はどうするかなど、検討すべき視点がいくつか考えられます。

 私自身、今までに市川の大洲中学校と江戸川区の小松川第二中学校の夜間中学を視察しました。

 

 写真は小松川第二中学校ですが、本校と場所が離れた分校となっており、給食がありました。

 理科実験の授業では電子黒板で中国語の同時通訳機能が使われておりました。

 

質問②

 公立夜間中学の設置を具体的に検討するにあたり、教育委員会としてどのように先行 事例の検討を行っているか、お答えください。

 


答弁(教育委員会教育総務部企画課)

 公立夜間中学を設置、又は設置を検討している複数の自治体に対して、設置決定までの経緯、設置形態、設置場所、時間割や給食の有無、職員配置などの調査・照会を行うとともに、県内の設置事例である、松戸市や市川市の公立夜間中学の視察を実施しました。

 


 ご覧になったのは県内だけとのことですが、残念ながら県内は給食がありません。

 一方で半数以上の夜間学校で方式はいろいろですが給食を実施しております。

 「子どもの貧困対策に関する大綱」で政令市への設置促進が閣議決定したことを考えても、食の支援は大切な要素であると考えます。

 設置に向けての検討では、給食実施の可能性も検討するよう要望します。

 

質問③

 アンケート結果を考慮して、庁内の設置検討委員会において、検討を行うと聞いておりますが、庁内だけではなく、外部の専門的な知見を取り入れることも必要と考えます。

 どのように対応されるのか、お聞かせください。

 


答弁(教育委員会教育総務部企画課)

 文部科学省で夜間中学を所管する教育制度改革室と継続的に意見交換を行っており、国の推進方針や全国の設置状況等の情報と設置検討における様々な助言をいただいております。

 それらを踏まえて、本年9月に実施した設置ニーズ調査の結果等を基に、教育委員会内の公立夜間中学設置検討委員会において、設置に関する方針決定をして参ります。


ちば自主夜間中学ついて

 ちば自主夜間中学の設置目的の一つは、夜間中学のニーズの掘り起こしでした。

 学ぶことができなかった人がいつでも学べる環境を整備するために、公立夜間中学の設置を求めてきた市民の強い思いで運営されています。 

 

質問④

 自主夜間中学の運営に、市はどのような支援を行っているか?また他市においては公立夜間中学の設置後、教育委員会と自主夜間中学の連携が希薄になるといった実態があるが、千葉市で公立夜間中学が設置された場合にはどのような対応を考えているか、お答えください。


答弁(教育委員会教育総務部企画課)

 現在、ちば自主夜間中学とは、意見交換や情報共有を実施しており、その活動に対して後援も行っております。

 今後、公立夜間中学を設置した場合においても、引き続き、連携・支援を行って参ります。


 公立夜間中学は外国につながる子どもたちや、様々な事情からほとんど学校に通えず、実質的に十分な教育をうけられないまま卒業した者の学習を保証する大切な一つの選択肢となります。

 しかし、生活環境に合わせて選べるように、公立夜間中学と自主夜間中学と両方が今後も必要です。

 上の写真は市民により運営されている、ちば自主夜間中学の様子です。活動を後援しているとのことでしたが、市のホームページに案内が掲載されており、こちらの写真はそちらから引用させていただきました。

 ちば自主夜間中学のホームページのトップには、『カリキュラムは生徒の数だけ』とありますが、公立夜間中学では対応しきれない対象者にはやはり自主夜間中学の学びの場の継続が必要です。

 今後も情報連携や昨年度検討していた場所の提供についても、引き続きの検討を要望します。

 

 

 また、公立夜間中学設置の際には自主夜間中学とともに行事を行ったり、日本語教育の指導研修をともに行ったりするなど、積極的な連携の取り組みを要望します。

 

質問⑤

 設置場所の検討において、どのような条件で選定をしていくのか、お聞かせください。

 


答弁(教育委員会教育総務部企画課)

 設置場所の選定においては、

  • 夜間の下校となるため安全に帰宅できる手段があること
  • 体育授業を含めた教育活動が円滑に実施できること
  • 分校設置とする場合は、本校と緊密な連携が図れること
  • 開校に要する費用が妥当であること
  • 地域住民等の理解が得られること

という観点で検討を進めて参ります。


 夜間中学では不登校の生徒が通うために、不登校特例校としての手続きが必要ですが、京都市では夜間中学設置校を不登校特例校として設置し、夜間中学に不登校の生徒も通える状況となっております。

 

質問⑥

 千葉市でも不登校の子どもたちも受け入れられる公立夜間中学の検討を進めてはいかがでしょうか。

 

 


答弁(教育委員会教育総務部企画課)(学校教育部教育支援課)

 本市では、まずは国の示す入学対象者を受け入れる公立夜間中学の設置検討を優先し、設置した場合は、学校運営が軌道に乗った段階で、公立夜間中学の設置の趣旨に照らし、適応指導教室や教育相談指導教室等における不登校生徒に対する支援の状況も踏まえて、改めて検討することを想定しております。


 不登校支援も待ったなしの状況の中、「改めて」ではなく公立夜間中学の設置を検討するまさに今、検討すべきではないでしょうか。

 

(2)  不登校児童生徒への支援について

 グラフをご覧ください。

 不登校児童生徒の数は2011年から2019年で比較すると、

   小学生低学年は3.1倍の114名、

   小学生高学年は2.3倍の293名、

   中学生は1.4倍の829名となっており、

2019年時点で総数は1236名にも膨れ上がっています。

 

 これは氷山の一角であり、保健室・別室登校、授業等へ参加せず放課後等面談のみの登校、登校渋り、まだら登校なども入れたら、どれだけ支援が必要な子どもたちが多いか、実数ははかり知れません。

 一方、教育センターを中心に不登校児童生徒への支援は、グラフの対応数を見ていただくとわかる通り、医療相談やライトポートへの通学、グループ活動などは対応数も増えており、一定の評価をするものです。

 教育センターにおけるグループ活動やライトポートも見学させていただき、担当の先生方が熱心に対応いただく様子を肌で感じました。

 

 しかし残念ながら、子どもたちの状況はさらに変化し、小学生に対応できる居場所が少ない、オンラインソフトが10年近く前のものであるなど、時代に合わない支援がそのまま行われている状況もあり、更なる充実、運営の改善が必要です。

質問①

 不登校児童生徒の増加及び現状の支援体制についての市の見解を伺います。


答弁(教育委員会学校教育部教育支援課)

 不登校児童生徒数は小・中学校ともに増加傾向にあり、本市の喫緊の課題と捉えております。

 本市ではこれまでも、独自に作成した不登校に関する研究報告書を活用し、担任による児童生徒の変化への気付きと適切な把握につながるようにするとともに、定期的な電話連絡や家庭訪問、面談等を行い、児童生徒個々の状況把握と支援に努めております。

 また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門家を活用した教育相談体制や家庭支援体制の整備とともに、教育センター等での来所相談や家庭訪問相談、グループ活動などの実施により、多様な支援を図っているところです。


 市の多様な支援を行う努力は理解します。業務過多で、先生方の働き方改革が必要な状況の中で、それでも足りないというのは本当に心苦しい状況です。

 でも、事実として、不登校児童生徒への支援は不足しています。

 

 

 上グラフは相談・指導などの支援につながっていない児童生徒の推移です。

 ここ数年増加傾向であり、現時点で368人です。この子たちはどこで何をしているのでしょう。

 

質問②

 教育委員会として今後どのように支援の拡充をしていく予定がありますか?

 お聞かせください。


答弁(教育委員会学校教育部教育支援課)

  (教育委員会学校教育部教育センター)

 

 不登校児童生徒への支援には、相談活動の充実が重要であるとの認識から、特に、スクールカウンセラーの配置時間の更なる拡充に努めて参ります。

 また、不登校児童生徒の増加に比例し、適応指導教室等の関係機関で支援を受ける児童生徒が増加しております。

 通級する児童生徒には、個々の状況に応じたよりきめ細かな支援への要請が高まっているという認識から、指導員等の増員を図って参ります。


 スクールカウンセラーの対応時間拡大、指導員の増員についてのご答弁、ありがとうございます。

 ぜひ早急に対応をお願いします。

 

小規模特認校

 他自治体では市内どこからでも通うことができる各学年20名までのクラス編成となっている、小規模特認校に不登校児童が転入するケースもあるときいています。

 HSC(ハイセンシティブチャイルド)の児童は大人数の状況に耐えられず、不登校になることがあります。 

 小規模特認校への通学が不登校の子どもたちの学ぶ場となったケースも伺っています。

 

質問③

 特色ある学びのできる少人数学級で運営する小規模特認校を千葉市でも設置することで、不登校の子どもたちの学ぶ場にもなると考えるが設置についての見解を伺います。


答弁(教育委員会学校教育部学事課)

 本市では、人間関係や不登校などの不適応を理由に転校の

希望があった場合には、児童生徒や保護者との就学相談や、受入れ校での試行通学、学校長の意見書等を踏まえ、学区外への転校を認めております。

 

 市内全域から通学する小規模特認校の設置については、学区制への影響や登下校の安全確保など、解決すべき課題が多くあり、直ちに取り入れることは困難であると考えておりますが、不登校児童生徒支援の観点も含め、他都市の事例を研究して参ります。


 民間フリースクール等と教育委員会との連携は大きく進んできました。

 「千葉市教育機会確保の会」との懇談も回数を重ね、フリースクールの見学会にも参加するなど、積極的な教育委員会の姿勢について、大変評価するところです。

 千葉市のHPに「千葉市教育機会確保の会」が作成した市内のフリースクール情報ページにリンクを貼っていただいたことで、今後、不登校の児童生徒が自分に合う学びの場につながる仕組が一歩すすみました。

 今後、教育センターと民間フリースクール等と連携し、不登校に関する講演会や相談会を一緒に行うことなども検討していただけたらと思います。

 

上グラフの通り、実際にフリースクールに通う児童生徒数、施設数ともに大きく増加しており、昨年度は67人、19施設で学校が出席扱いとした報告がされています。

 

以前、出席扱いにする条件については、

  1. 原籍校に戻ることを目的としていること
  2. 教育課程がある程度しっかりしていること
  3. 定期的に出席や活動状況を原籍校に伝えること

の3つの条件を満たし、校長が出席の扱いとして認めるとき

と聞いておりましたが、昨年10月25日通達を受けて、現時点で条件は変更されているか? 

 

質問④

現在の出席扱いにする条件について伺います。


答弁(教育委員会学校教育部学事課)

 昨年10月25日付け文部科学省通知で示された、「不登校児童生徒への支援の在り方について」に沿って、出欠の取扱いを行っております。

 

 具体的には、不登校児童生徒がフリースクール等に通所した場合、当該施設における相談・指導が児童生徒の社会的な自立を目指すこと、かつ、自ら登校を希望した際に、円滑な学校復帰が可能となるよう個別指導等の適切な支援を実施していると評価できること、などの要件を満たした際に、学校長は指導要録上出席扱いとすることができるとしております。


 

 昨年、不登校児童生徒の学習支援とフリースクールとの連携事業を実施し、留意事項や望ましい学校、保護者との連携のあり方について検証すると聞いておりました。

   

質問⑤

 

昨年の本モデル事業の結果について、不登校児童生徒の学習支援としてのIT活用の効果も併せお示しください。


答弁(教育委員会学校教育部教育支援課)

 本市では、昨年度、民間施設に事業を委託して、インターネットを活用した効果的な学習支援の在り方について、検証を行って参りました。

 その結果、児童生徒が、個々の状況に応じた学習に取り組むことで、学習への不安が軽減されたことや、支援者が、児童生徒の学習状況等を考慮した学習計画を柔軟に立てることができたことが成果として挙げられました。

 

 また、家庭や在籍校と、面談や電子メール等により定期的に支援内容や学習状況を共有し、社会的自立に向けた支援のための連携を充実させることができたと認識しております。


 モデル事業の報告書を見せていただきました。フリースクールでの定期テスト対応や、保護者や学校へのアンケート調査、生活や学習内容の把握、出席日数などのやり取りの手法など、他のフリースクールでも対応できるものが多く見られました。

 支援内容、フリースクールへの補助等、横展開を期待します。

 

 フリースクール等に通う児童生徒のいる家庭においては、義務教育課程であるにも関わらず、費用が掛かる状況となっています。

 

質問⑥

 千葉市における不登校児童を抱える家庭における経済的支援についてのお考えを伺います。


答弁(教育委員会学校教育部教育支援課)

 本市では、今年度より、適応指導教室やフリースクール等に通っている児童生徒のうち、経済的に困窮している家庭に対して、活動費や通所費の助成を行っております。

 今後は、今年度の状況を踏まえ、さらに活用が促進されるよう、支給方法等を検討して参ります。


 今後、誰もが普通教育を受ける機会をもつ環境を千葉市で実現するために、教育バウチャー制度や、現在行われている習い事キャンペーンのような形式の支援を要望します。

 

 不登校児童生徒の教育機会の場、自立のための成長を支える場、適切に休息する場としての役割を担う、フリースクールは重要な地域資源です。

 しかし、公的な補助金などの支援は全くありません。

 

質問⑦

 フリースクール運営を行う民間への支援についてのお考えを伺います。


答弁(教育委員会学校教育部教育支援課)

 本市には、厳しい自主財源の中で運営されているフリースクールが多いことは認識しております。

 

 今後も、多くのフリースクールとの情報交換会を通して現状把握に努め、必要な情報の提供、助言を行うとともに、指導体制の整備充実や体験学習等に係る経費の一部を補助するなど、フリースクールへの支援等を講じて参ります。


 情報連携にとどまらず、経費補助についても前向きなご答弁をいただきありがとうございます。

 

 

支援内容について

 

 本人の自立につながる支援は、学校、家庭、公的支援者、民間支援団体等、みなで考えていかなくてはいけません。

 不登校児童生徒のとらえ方や対応について、平成27年から3年間行われた不登校に関する研究報告を活用して、支援が行われているとのことですが、実際には担任の先生次第なところもあり、保護者も、子どもたちも、先生も、手探りで対応している印象を受けます。

 

質問⑧

 それぞれの児童生徒に応じた支援内容を関係者間で共有する必要があります。

 定期的に不登校児童生徒の状況について確認する仕組みがあるか?お答えください。


答弁(教育委員会学校教育部教育支援課)

 各学校においては、教育相談部会や生徒指導部会などで、個々の状況に応じた児童生徒への支援方針や具体的な支援方法などについて共通理解し、組織で支援しています。

 

 また、教育委員会では、年2回調査を行い、不登校児童生徒の状況を把握し、関係機関等との連携等についてアドバイスをしております。

 さらに、長欠相談員が各学校を訪問して助言を行うことで、支援計画が見直され、改善が図られながら、全教職員によるサポートが行われております。


 

 不登校の状況把握が年に2回になったことで、年度内での支援の充実が期待されます。

 ご答弁いただいたことを全力で取り組んでいただきたいと思います。

 

 子どもの学ぶ機会を守るためには保護者への支援が必須です。社会的に家族、とりわけ母親の責任と捉えられがちな子育ての閉塞感や発達障害などによる生きづらさを抱えた子どもたちを育てる困難さなど、家族の悩みを解決することが、こどもの安定した生活につながります。

 

 教育センターで年9回行われている『保護者の交流会』には各回15名程度が参加し、先を見通せる機会になったり、同じ思いを共有したりすることで力が湧くなど、効果ある取り組みと評価しております。

 引き続き、保護者交流の場を公的に運営することを要望します。

 

保護者への情報発信について、一つ質問します。

 

 

質問⑨

 保護者への情報発信について、不登校と関係ない段階から公的な支援体制について広く告知しておくことが重要と考えます。

 教育センターにおける支援体制のチラシを全員に配布してはどうか?

 ご見解を伺います。

  


答弁(教育委員会学校教育部教育センター)

 不登校や学校生活への不適応の実態に合わせた教育センターの支援体制については、市民の皆様がいつでもアクセスできるよう、教育委員会のホームページに掲載しております。

 年度当初には教育センターから市立小中・特別支援学校に支援体制のチラシを配布するとともに、電子データを印刷し、学校から必要に応じて各家庭に配布できるようにしております。

 今後は入学時等を捉え、学校を通じて全家庭に配布できるよう周知徹底を図って参ります。


 

 

 

 

 

 

 保護者からは、学校との関わりに関する相談を多く頂きます。不登校に対する理解が違い、パワハラのような対応を受けたことや、認識違いで出席扱いにしてもらえないケースや、進学に向けて成績を付けられないと脅されるような話が実際にあります。

 特に義務教育後の自立ができるか、保護者にとって大きな不安です。

 

 例えば、公立高校への受検の為に、欠席が多い生徒は自己申告書による対応ができることが中学校で周知されていないと聞きました。このような情報提供の不平等さが学校への不信感となっています。

 実際には受検に関する情報提供は県内で同じ事項を伝えられるよう通知があり、相違が起きるのはおかしいと教育委員会から伺いました。

 

 問題は、結果どのように生徒や家庭に伝わるかというところです。

 担任の理解が不十分で、家庭や本人と意思疎通が順調でない場合にも、学年主任、教頭や校長、スクールカウンセラー、養護教諭など、だれかとつながり、的確に正しい情報を伝えられる体制づくりをしてください。

 校長先生の判断によって学校間で対応が相違しないよう、また、誰とも繋がれない、児童生徒が居なくなるよう、引き続き、教育委員会からの丁寧なサポートをお願いします。

 

 家庭・学校・民間支援者・教育センター・教育委員会で力を合わせていけるよう私自身も情報連携の一端を担いたいと思っています。

 

 以上で私の一般質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。